HS740 K12P MX550のヘッドフォン比較レビュー


自宅で撮影。
高級感がある材質。コードは紐!!

[クラシックFAN お勧め度 ★★★★★]

(2005年4月13日加筆修正)

先日のSONYのSRS-Z1PCに引き続き、今度は ネットで評判のインナーイヤー型ヘッドフォン(以下、イヤホン)比較です。

クラシックファンなど、日夜、ミリ単位の音質向上努力に余念がない音質マニア(?) の間で評判のイヤホンはいくつかあります。

古くは、AIWAのHP-V161(実売1000円!)が3000円から5000円の ヘッドフォンの音質に匹敵するとの評判 に始まり、大御所ゼンハイザー社のMX400、MX500(実売2500円~)のシリーズなどは、 「音にこだわる人達」の間で1つの定番になりました。

かくいう私もこれらのヘッドフォンを例に漏れず購入したわけですが、 確かにもともとのポータブルCDPなどに付属しているイヤホンなどとは 音の抜け、解像度、低音表現の自然さ、これらの面で大きな違いが でます。

たかだか2000円程度の出費で手持ちのiPodやポータブル機の音質が 格段に向上するならば!、というわけでこれらの商品に対する 需要は常に大きいものがあります。

そこで、今回わたしは2000円前後の価格帯で、値段以上の高音質を 実現していると評判のイヤホンをいくつか購入し、比較してみました。 購入したのは、ゼンハイザー社の新モデルであるMX550AKGのK12P、そしてphilipsのHS740 です。いずれもネット上で 大きな話題を呼んでいる商品です。

実売価格も2000円前後で共通しています。


こちらAKG(アーカーゲー)のK12P
このイヤホンは普通のイヤホンよりひとまわり小さい ので、耳の小さな人にもお勧め。


これはゼンハイザーのMX550。
従来型よりひとまわり小さくなりました。朗報?

●解像度

さて、早速比較です。

まず、解像度ですが、これについてはそれぞれ評判のイヤホンだけあって、三者いずれも すばらしいです。

1万円程度のポータブルCDPやiPodなどで再生すると、3者にそれほど違いは感じないのですが、 今回、SUNSUIのCD-α717D extraというCDP(古いながら、贅沢に物量 投入された時代のなかなかの名機。素直な中にもSUNSUIらしい色気のある音) を使って比較したところ、違いが克明になりました。

解像度でいえば、

K12P>>MX550>>>HS740

という感じです。

K12Pはイヤホンで追求し得る音のクリアさの極限、といったような 趣があります。透きとおるクリスタルのような中高音域です。

私は家ではAKGのK501というヘッドフォンを愛用しているのですが、このK12PもやはりAKGらしい やや硬質の繊細なクリアさが特徴になっています。

MX550は、普通のイヤホンと比べると圧倒的というべき高解像度なのですが、 K12Pのあとで聴くと、少し音がこもっているな、と感じます。あと、音の情報の 質がK12Pと比べると、悪くいえば「粗い」、よく言えば「たくましい」という 感じがします。

HS740は、上記2つのイヤホンと比べると、音が一番音の輪郭がぼやけて感じます。 ただ、一般のイヤホンとはやはり違い、比較すればこもって感じるという だけで、十分な解像度があります。

●音の広がり・・・

音の広がりでいうと、

HS740>>MX550>>K12P

といったところでしょうか。

まず、HS740は普通のイヤホンと違い、耳にかける形で 装着するタイプということもあり、音が普通のイヤホンのように 耳の中でなるのではなく、空間に広がっていきます。これは ちょっと衝撃的でした。

つまり、K501のようなオープンエア型のような聴こえ方を するわけなのですが、にもかかわらず、音漏れの点でも この3つのイヤホンの中では一番音漏れが少ないのも 驚きです。(K12PとMX550はかなり音漏れする タイプのイヤホンといってよいです)

次に、MX550はあくまで通常のインナーイヤー型なので、HS740のような 音の広がりは求められませんが、K12Pと比べると、クラシックのライブ録音 などでかなりホールの空間を感じられます。大きなホールの空気感を 感じながら、ホールに響く音をリアルに感じられます。

音の定位でいっても、比較的狭い範囲で音が鳴っているK12Pと比べると より立体的な音の定位を感じます。

●音色・・・

音色は優劣というよりは個性・好みの問題なので難しいですが、 なるべく客観的に比較するならば

まず、音の太さでいえば、

HS740>>MX550>>K12P

です。

これはある意味では音の繊細さの裏返しともいえるので、もっとも 音がクリアで繊細に感じるK12Pが一番細いということになります。

次に、音の艶、色気、上品さのようなものでいうと、これは優劣比較は できませんが、HS740は音に個性があります。クリアさでは高級ヘッドフォン に劣るのですが、音の艶かしさやコクのようなものは高級ヘッドフォン と同じようなベクトルで実現できていると思います。「イヤホン」ではなく ちゃんと「ヘッドフォン」に近い音がするという感じでしょうか。

MX550はまったりとした音の傾向です。色気という表現にも 近いものがあります。ただ、HS740のような上品さよりは、 もっとダイナミックな感じを受けます。

K12Pについてはとにかく上品で繊細。おかしな比喩を用いるならば、 小さな国の気品ある王族という感じです(笑) AKGのヘッドフォン というのは全般的に「聴き疲れしない」という特徴がありますが、 K12Pも上品で繊細に音が作られているので、長時間聴いていても 疲れにくい音だと思います。

●音のバランス・・・

音のバランスとしては、HS740は極めて自然な フラットな感じです。この3者の中で比べればもっとも低音が でていると思いますが、バランスとしてはあくまでフラットなので、 「低音がよくでるヘッドフォンだな」という印象は持ちません。

全体的に音に芯があり、きれいなバランスで音が鳴っています。 高音などは他の2つのヘッドフォンに比べればあまりでていませんが、 外などで聴くと繊細な高音は聴こえにくくなるものなので、結論として 一番「よい音」を感じるでしょう。

次に、MX550はバランスとしてはそれほどよいとは思いません。 高音もよくでているし、中音域もまったりとよく表現されているし、 K12Pなどと比べると低音もたくましいものがあるのですが、 全体としてみると、HS740のような自然なバランスを感じないのです。

従って、この3者の中ではもっとも疲れやすいイヤホンかも知れません。 ただし、エージングが進むにつれ、このバランスは解消される 可能性もあります。

K12Pについては、全体としてのバランスはよいです。低音には 不足しますが、これもAKGのヘッドフォンの個性でしょう。

低音を好む向きには、あるいは低音が重要な音楽を聴くには勧められない かも知れませんが、この低音の軽さがあるからこそ、このイヤホンの 類まれなるクリアさが生まれているので、これは仕方ないと思われます。

あと、中音域については素直な音、高音についてはあまりにもよくでている ので、キンキンと聴きづらいのではないかとも思うのですが、実際には そういう印象はありません。

●結論は・・・

わたし個人としては、自宅で聴くならK12P、外で聴くなら HS740をお勧めします。

HS740はコードが紐ということもあり、外で装着すると個性があって 面白いですし、何よりも音の広がり感と芯のあるバランスのよ い音の傾向のために、自宅のオーディオ装置で 音楽を聴く延長での音楽鑑賞を体感させてくれます。 これは、あくまで「イヤホン」の範疇にとどまるほかの2つのイヤホンには ない重要なポイントです。

ただし、静かな室内で聴くと、K12Pの美しすぎる中高音の響き、クリアさ、 情報量に比べて物足りなさを感じないでもありません。そこで、室内では、 聴き疲れの少なさでもHS740とともに優れているK12Pをメインにし、 低音に不足を感じる音源の場合にはMX550やHS740を使う という選択肢がベターかなあ、という気がします。

(H17.4.13 K)

※今回紹介した商品を購入するには以下のサイトが便利です

philips HS740の最安店一覧

AKG K12Pの最安店一覧

ゼンハイザー MX550の最安店一覧

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HS740 K12P MX550のヘッドフォン比較レビュー HS740は普通のイヤホンと違い、耳にかける形で装着するタイプということもあり、音が普通のイヤホンのように耳の中でなるのではなく、空間に広がっていきます。これはちょっと衝撃的でした。 そうそう、そういうイヤホンを探してるんだよ。 だけど耳掛け式はヘルメットと併用できないからなぁ。普通のインナーイヤーの形で音に広がりがあって、頭の�...

2005年05月12日 12:27

>> 結局K12Pに [電子日記帳]

昨日模試のせいでF1見れなかった・・・・orz模試は何にも勉強せずに行ったので、結構悲惨な感じでした☆orz で、会場が駿台予備校の池袋校だったのでついでにさくらや、ビックカメラの駅前店と普通のとパソコン館本店と・・あとなんだっけ(ぇまあイヤホンを見てきました......

2005年10月10日 14:28


コメントをどうぞ!

Ω2ユーザ(とシグネ、+006t 、717)です。K12PはSTAXと比べても、そんなに悪くない。

確かにΩ2と比べたら、ドライフラワーと生のバラ、生の美少女と写真の美少女くらいの差はありますが、美少女とおばあさん・ミイラの差ではありません。(フツーはそうですよ。)

実はイヤホンで評価が高いER4sかSR001も買うつもりでしたが、AKGでいいやんともおもっています。

(ゼンハはきらつき、フィリップスはにごるので、この3機種ならAKGが一番だとおもいます。)

投稿者nagai@ezo:2006年03月07日 17:35

ER4Sを買いました。K12Pがオメガ2とだって健闘したので(価格100倍の差はどうしようもありませんが)、価格10倍のERとだったらどうか、楽しみにしていました。でも残念!勝負になりません。ERに比べるとAKGはまるで耳栓をしたように聞こえます。とても10倍の価格とは思えない差です。

ER4Sはまったく演出のないフラット、無歪。スピーカは低音を膨らませ、高音をだら下がりにするほうが好ましいそうですが、そんなことは無視おり、好き嫌いが出るかもしれませんが。(適当に演出されたいいおとならSTAXのSRー001がいいでしょう。)

クラシックをきくならやっぱり最初からこのあたりを買うほうがいいのじゃないのかな。

投稿者nagai@ezo:2006年03月20日 23:43

安いのですばらしくいいのを見つけた。

アイワv070
全域クリアで透明感解像度も高く、びっくりしてしまった。上記3機種とちがってぼけたところなんかなく、にごったりいやなおともでない。

そりゃER4sのほうがバックの静けさが違ってくるし、SR007ならさらに余韻が空間に充満するところまで聞こえるけどね。実売500円だぜ。値段を考えると驚異的だ。

絶対推薦

投稿者nagai@ezo:2006年04月27日 19:37

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